月給を時給に換算する方法|最低賃金を下回っていないかの確認【2026年度】
月給制で働いていると、自分の時給がいくらなのかは、すぐにはわかりません。時給に直すと、アルバイトの時給や最低賃金と比べられるようになります。
- 時給 = 月給 ÷ 1か月の平均所定労働時間
- 1か月の平均所定労働時間 =(365日 − 年間休日)× 1日の所定労働時間 ÷ 12
- 最低賃金と比べるときは、通勤手当や残業代などを月給から除く
- 2026年度の最低賃金は、全国加重平均で1,177円(東京は1,280円)
月給を時給に換算する計算式
月によって働く日数がちがうので、1年間の労働時間を12で割った「1か月の平均所定労働時間」を使います。所定労働時間は、会社が決めた1日の労働時間(休憩を除く)のことです。
月給20万円、年間休日120日、1日8時間の場合で計算します。
- 1か月の平均所定労働時間:(365日 − 120日)× 8時間 ÷ 12 = 163.3時間
- 時給:200,000円 ÷ 163.3時間 = 1,224円
年間休日の日数は、求人票や就業規則、会社のカレンダーで確かめられます。
年間休日別の、1か月の平均所定労働時間
| 年間休日 | 1日8時間 | 1日7.5時間 |
|---|---|---|
| 105日 | 173.3時間 | 162.5時間 |
| 110日 | 170.0時間 | 159.4時間 |
| 115日 | 166.7時間 | 156.3時間 |
| 120日 | 163.3時間 | 153.1時間 |
| 125日 | 160.0時間 | 150.0時間 |
| 130日 | 156.7時間 | 146.9時間 |
年間休日が少ないほど労働時間が長くなるので、同じ月給でも時給は低くなります。
月給別の時給の早見表
1日8時間の場合の時給です。列は年間休日の日数(105日・120日・125日)で、1円未満は切り捨てています。
| 月給 | 105日 | 120日 | 125日 |
|---|---|---|---|
| 18万円 | 1,038円 | 1,102円 | 1,125円 |
| 19万円 | 1,096円 | 1,163円 | 1,187円 |
| 20万円 | 1,153円 | 1,224円 | 1,250円 |
| 21万円 | 1,211円 | 1,285円 | 1,312円 |
| 22万円 | 1,269円 | 1,346円 | 1,375円 |
| 23万円 | 1,326円 | 1,408円 | 1,437円 |
| 25万円 | 1,442円 | 1,530円 | 1,562円 |
| 28万円 | 1,615円 | 1,714円 | 1,750円 |
| 30万円 | 1,730円 | 1,836円 | 1,875円 |
月の勤務日数がわかっている場合は、次のツールでも換算できます。1日の勤務時間と月の勤務日数から、時給を計算します。
最低賃金と比べるときは、除く手当がある
最低賃金は、1時間あたりの金額で決められています。月給制の人は、月給を時給に直して比べます。
月給 ÷ 1か月の平均所定労働時間 ≧ 最低賃金額(時間額)
このとき、月給の全部を使うわけではありません。最低賃金の対象になるのは、毎月支払われる基本的な賃金です。次のものは、月給から除いて計算します。
- 臨時に支払われる賃金(結婚手当など)
- 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
- 時間外労働・休日労働・深夜労働の割増賃金(残業代など)
- 精皆勤手当、通勤手当、家族手当
基本給のほか、役職手当や職務手当、住宅手当などは、除かずに含めます。
計算例:手当を除くと最低賃金を下回る場合
次の給与の人が、東京都(最低賃金1,280円)で働いている場合を考えます。年間休日は120日、1日8時間です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 基本給 | 190,000円 |
| 精皆勤手当 | 10,000円 |
| 通勤手当 | 15,000円 |
| 合計 | 215,000円 |
- 合計をそのまま割ると:215,000円 ÷ 163.3時間 = 1,316円
- 精皆勤手当と通勤手当を除くと:190,000円 ÷ 163.3時間 = 1,163円
合計で見ると最低賃金を上回っているように見えますが、対象になる賃金だけで計算すると1,163円で、1,280円を下回っています。
固定残業代(みなし残業代)がある場合
固定残業代は、あらかじめ決まった時間分の残業代を定額で支払うものです。時間外労働の割増賃金にあたるので、最低賃金と比べるときは月給から除きます。
月給25万円のうち5万円が固定残業代の場合(年間休日120日・1日8時間)は、次のようになります。
- 250,000円をそのまま割ると:1,530円
- 固定残業代を除くと:200,000円 ÷ 163.3時間 = 1,224円
求人票の月給が高く見えても、固定残業代を除いた金額で時給を計算すると、最低賃金に近いことがあります。
日給制・時給制の場合
- 時給制:時給をそのまま最低賃金と比べます。
- 日給制:日給 ÷ 1日の所定労働時間 を、最低賃金と比べます。日給9,000円・1日7.5時間なら、9,000円 ÷ 7.5時間 = 1,200円です。
最低賃金を下回らない月給の目安
最低賃金に1か月の平均所定労働時間を掛けると、最低賃金を下回らないために必要な月給(除く手当を引いたあとの金額)がわかります。1日8時間の場合です。
| 最低賃金 | 休日105日 | 休日120日 |
|---|---|---|
| 宮崎 1,085円 | 188,067円 | 177,217円 |
| 全国平均 1,177円 | 204,014円 | 192,244円 |
| 大阪 1,231円 | 213,374円 | 201,064円 |
| 東京 1,280円 | 221,867円 | 209,067円 |
東京都で年間休日が120日の会社なら、基本給などの合計が209,067円以上であれば、最低賃金を上回ります。
2026年度(令和8年度)の最低賃金
都道府県別の最低賃金(時間額)と、新しい金額が使われ始める日(発効日)です。全国加重平均は1,177円で、前の年度の1,121円から56円上がりました。
| 都道府県 | 最低賃金 | 発効日 |
|---|---|---|
| 北海道 | 1,131円 | 10月1日 |
| 青森 | 1,090円 | 10月29日 |
| 岩手 | 1,090円 | 12月1日 |
| 宮城 | 1,098円 | 10月1日 |
| 秋田 | 1,090円 | 10月14日 |
| 山形 | 1,092円 | 10月30日 |
| 福島 | 1,094円 | 10月16日 |
| 茨城 | 1,136円 | 10月18日 |
| 栃木 | 1,125円 | 10月1日 |
| 群馬 | 1,120円 | 10月3日 |
| 埼玉 | 1,196円 | 10月1日 |
| 千葉 | 1,195円 | 10月1日 |
| 東京 | 1,280円 | 10月1日 |
| 神奈川 | 1,279円 | 10月1日 |
| 新潟 | 1,108円 | 10月1日 |
| 富山 | 1,119円 | 10月1日 |
| 石川 | 1,113円 | 10月3日 |
| 福井 | 1,112円 | 10月4日 |
| 山梨 | 1,113円 | 11月1日 |
| 長野 | 1,117円 | 10月2日 |
| 岐阜 | 1,121円 | 10月1日 |
| 静岡 | 1,154円 | 10月15日 |
| 愛知 | 1,195円 | 10月1日 |
| 三重 | 1,143円 | 10月1日 |
| 滋賀 | 1,136円 | 10月3日 |
| 京都 | 1,180円 | 11月16日 |
| 大阪 | 1,231円 | 10月1日 |
| 兵庫 | 1,172円 | 10月1日 |
| 奈良 | 1,107円 | 10月4日 |
| 和歌山 | 1,101円 | 10月3日 |
| 鳥取 | 1,090円 | 10月3日 |
| 島根 | 1,092円 | 10月10日 |
| 岡山 | 1,104円 | 10月2日 |
| 広島 | 1,141円 | 10月11日 |
| 山口 | 1,101円 | 10月8日 |
| 徳島 | 1,103円 | 11月1日 |
| 香川 | 1,092円 | 10月1日 |
| 愛媛 | 1,093円 | 11月1日 |
| 高知 | 1,086円 | 10月29日 |
| 福岡 | 1,114円 | 10月4日 |
| 佐賀 | 1,095円 | 11月15日 |
| 長崎 | 1,087円 | 11月2日 |
| 熊本 | 1,092円 | 12月1日 |
| 大分 | 1,096円 | 11月1日 |
| 宮崎 | 1,085円 | 10月24日 |
| 鹿児島 | 1,090円 | 10月25日 |
| 沖縄 | 1,086円 | 12月2日 |
- 厚生労働省「令和8年度 地域別最低賃金 全国一覧」によります。日付は、すべて2026年(令和8年)です。
- 発効日より前に働いた分には、前の年度の金額が使われます。発効日は県によって10月1日から12月2日まで分かれています。
- 給与の計算期間の途中に発効日がある場合は、発効日以降に働いた分から、新しい金額以上で支払う必要があります。
どの都道府県の最低賃金が使われるか
- 働いている事業場(会社や店)がある都道府県の最低賃金が使われます。住んでいる都道府県ではありません。
- 派遣で働く人は、派遣会社の所在地ではなく、派遣先の事業場がある都道府県の最低賃金が使われます。
- 正社員、パート、アルバイトなど、働き方にかかわらず使われます。
最低賃金を下回っていたら
最低賃金より低い賃金で働くことに本人が同意していても、その約束は法律で無効とされ、最低賃金と同じ金額で約束したものとみなされます。会社は、最低賃金との差額を支払わなければなりません。
地域別最低賃金以上の賃金を支払わない会社には、50万円以下の罰金が定められています(最低賃金法)。
計算してみて下回っているときは、まず会社に確認します。解決しない場合は、会社の所在地を受け持つ労働基準監督署に相談できます。
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- 月給を時給に直すには、月給を1か月の平均所定労働時間で割ります。
- 1か月の平均所定労働時間は、(365日 − 年間休日)× 1日の所定労働時間 ÷ 12 です。年間休日120日・1日8時間なら163.3時間です。
- 最低賃金と比べるときは、通勤手当・精皆勤手当・家族手当・残業代・賞与を除きます。固定残業代も除きます。
- 2026年度の最低賃金は、全国加重平均で1,177円です。発効日は都道府県によってちがいます。
この記事は2026年10月5日時点の情報にもとづいています。最低賃金の金額と発効日は、厚生労働省の公表によります。発効日は変更されることがあるので、最新の情報は厚生労働省や各都道府県の労働局の案内で確認してください。