電気代の計算方法|消費電力(W)から1時間・1か月の電気代を出す
家電の電気代は、本体や取扱説明書に書かれている「消費電力(W)」がわかれば、自分で計算できます。消費電力100Wの家電を1時間使うと、電気代は約3.1円です。
- 電気代(円) = 消費電力(W) ÷ 1,000 × 使用時間(時間) × 1kWhあたりの単価(円)
- 単価の目安は、1kWhあたり31円(税込)
- 100Wを1時間で3.1円、1,000Wを1時間で31円
計算の手順
消費電力600Wの家電を、8時間使う場合で説明します。
1. W(ワット)を kW(キロワット)に直す
1kW = 1,000W なので、W の数字を 1,000 で割ります。600W なら 0.6kW です。
2. 使用時間を掛けて、電力量(kWh)を出す
0.6kW の家電を 8時間使うと、0.6 × 8 = 4.8kWh です。この「kWh(キロワットアワー)」が、電気料金の請求のもとになる単位です。
3. 1kWhあたりの単価を掛ける
4.8kWh × 31円 = 148.8円。これが8時間使ったときの電気代です。毎日8時間、30日使うと、148.8円 × 30 = 4,464円になります。
使う時間が「分」のときは、60で割って時間に直す
10分は 10 ÷ 60 = 約0.167時間です。1,200Wのドライヤーを10分使うと、次のようになります。
- 1.2kW × 10 ÷ 60 × 31円 = 6.2円
単価の目安は「1kWhあたり31円」
1kWhあたりの単価は、契約している電力会社やプランによって違います。自分の家の単価がわからないときは、目安として 31円/kWh(税込) を使います。
これは、家電製品のカタログなどに載っている「電力料金の目安単価」で、全国家庭電気製品公正取引協議会が定めています。いまの31円/kWh(税込)は、2022年7月22日に改定された金額です。
消費電力別の早見表
単価31円/kWhで計算した電気代です。「1か月」は、1日8時間を30日使った場合です。
| 消費電力 | 1時間 | 1か月 |
|---|---|---|
| 10W | 0.31円 | 約74円 |
| 50W | 1.55円 | 372円 |
| 100W | 3.1円 | 744円 |
| 300W | 9.3円 | 2,232円 |
| 500W | 15.5円 | 3,720円 |
| 1,000W | 31円 | 7,440円 |
| 1,500W | 46.5円 | 11,160円 |
1時間あたりの電気代は、消費電力(W)に 0.031 を掛けると出せます。消費電力が2倍になれば電気代も2倍、使う時間が半分になれば電気代も半分です。
家電ごとの計算例
消費電力は目安の数字です。単価は31円/kWhで計算しています。
毎日使う家電の、1か月(30日)の電気代
「1日」は、1日に使う時間です。
| 家電 | 1日 | 1か月 |
|---|---|---|
| LED電球 8W | 6時間 | 約45円 |
| ノートPC 30W | 8時間 | 約223円 |
| 液晶テレビ 100W | 4時間 | 372円 |
| 電気ストーブ 800W | 3時間 | 2,232円 |
| ドライヤー 1,200W | 10分 | 186円 |
短い時間だけ使う家電の、1回の電気代
- ドライヤー(1,200W)を10分:6.2円
- 電気ケトル(1,250W)を3分:約1.9円
- 電子レンジ(1,300W)を5分:約3.4円
ドライヤーや電気ケトル、電子レンジは消費電力が大きいものの、使う時間が短いので、1回あたりの電気代はわずかです。電気代に効いてくるのは、暖房器具のように消費電力が大きく、長い時間使う家電です。
消費電力(W)の調べ方
消費電力は、次のところに書かれています。
- 本体の裏や底にあるラベル(銘板)
- 取扱説明書やカタログの「仕様」の欄
「消費電力」または「定格消費電力」と書かれた数字を使います。機種によって数字は大きく違うので、正確に知りたいときは自分の家電で確認してください。
A(アンペア)だけが書かれているときは、家庭用のコンセント(100V)で使う家電なら、アンペアに100を掛けた数字がおおよその消費電力(W)です。5Aなら約500Wです。
「消費電力 × 時間」では高めに出る家電
ラベルやカタログの消費電力は、決められた条件でしっかり動かしたときの数字です。温度に合わせて運転を強めたり弱めたりする家電は、動いている間ずっと同じ電力を使うわけではないので、「消費電力 × 時間」で計算すると、実際より高めに出ます。
- エアコン
- 冷蔵庫
- こたつ・ホットカーペット・電気毛布
- 電気ポット・炊飯器の保温
冷蔵庫やエアコンは、カタログに書かれている「年間消費電力量(kWh/年)」を使うほうが正確です。年間消費電力量に単価を掛けると、1年間の電気代になります。
- 年間消費電力量が300kWhの冷蔵庫:300kWh × 31円 = 年間 9,300円(1か月あたり775円)
エアコンの電気代は「エアコンの電気代は1時間いくら?」で、畳数別の目安をくわしく説明しています。
つけっぱなしの家電と、待機電力の電気代
1年間は 24時間 × 365日 = 8,760時間です。1Wの電力を1年間使い続けると、8.76kWh で約272円になります。
つけっぱなしの1年間の電気代 ≒ 消費電力(W) × 272円
- 消費電力10Wの機器(Wi-Fiルーターなど)を1年間つけっぱなし:約2,716円
- 待機電力0.5Wのテレビを1年間コンセントにつないだまま:約136円
待機電力は、電源を切っていても、リモコンの受信や時計の表示のために使われている電力です。1台あたりの金額は小さいので、こまめにコンセントを抜くよりも、長い時間使う家電の使い方を見直すほうが、電気代は減らしやすくなります。待機電力については「待機電力とは?」でも説明しています。
W と kWh の違い
- W(ワット):その瞬間に使っている電気の大きさ。蛇口から出る水の勢いにあたります。
- kWh(キロワットアワー):使った電気の量。バケツにたまった水の量にあたります。
電気料金は、使った量(kWh)に対してかかります。1,000W(1kW)の家電を1時間使うと、1kWhです。
自分の家の単価を知るには
検針票や電力会社のWebページに、使用量(kWh)と請求金額が載っています。請求金額を使用量で割ると、1kWhあたりの実際の単価がわかります。
- 350kWh で 11,900円の場合:11,900 ÷ 350 = 34円/kWh
この単価を計算ツールの「1kWh単価」に入れると、より実際に近い金額になります。
請求金額は、基本料金と、使った量に応じた電力量料金に、再生可能エネルギー発電促進賦課金を加えたものです。電力量料金には、燃料の価格に合わせて毎月変わる「燃料費調整額」が足されたり引かれたりします。そのため、同じ量を使っても、月によって単価は少し変わります。
また、電力量料金の単価が、使用量に応じて3段階に分かれているプランがあります。このようなプランでは、使用量が多い月ほど、1kWhあたりの料金は高くなります。プランごとの料金は、電力会社の料金表で確認できます。
買い替えや使い方で、いくら変わるかを出す
2つの消費電力の差に、使用時間と単価を掛けると、電気代の差がわかります。
消費電力54Wの白熱電球を、8WのLED電球に替えた場合です(1日6時間、365日)。
- 消費電力の差:54W − 8W = 46W
- 1年間の電力量の差:0.046kW × 6時間 × 365日 = 100.74kWh
- 1年間の電気代の差:100.74kWh × 31円 = 約3,123円
まとめ
- 電気代 = 消費電力(W) ÷ 1,000 × 使用時間(時間) × 単価(円/kWh)。
- 単価の目安は31円/kWh。100Wを1時間使うと3.1円。
- エアコンや冷蔵庫は、年間消費電力量から計算するほうが正確。
- つけっぱなしの家電は、消費電力1Wにつき1年間で約272円。
- 自分の家の単価は「請求金額 ÷ 使用量」でわかる。
この記事は2026年10月時点の情報で、電気代は目安単価の31円/kWh(税込)で計算しています。実際の電気料金は、契約している電力会社・プラン・使用量・月によって変わります。