エアコンの電気代は1時間いくら?畳数別の目安と計算方法
エアコンの電気代は、6畳用で1時間あたり約5〜25円です。幅が大きいのは、エアコンが室温に合わせて運転の強さを変えているためです。
- つけた直後など、強く運転しているとき … 1時間 約20〜25円(6畳用・冷房)
- 室温が落ち着いたあと … 1時間 約6円前後
- 1年間を平均すると … 1時間 約4円(6畳用・冷房と暖房の合計から計算)
この記事では、自分のエアコンの電気代を計算する2つの方法を説明します。電気料金の単価は、目安としてよく使われる1kWhあたり31円で計算しています。
方法1:消費電力から、1時間あたりの電気代を出す
電気代の計算式は、どの家電でも同じです。
電気代 = 消費電力(kW) × 使った時間 × 1kWhあたりの単価
消費電力がW(ワット)で書かれているときは、1,000で割ってkWに直します。冷房の消費電力が635Wのエアコンなら、0.635kW × 1時間 × 31円 = 約19.7円です(計算ツールでは1円未満を四捨五入して20円と表示されます)。
あるメーカーのスタンダードモデルの仕様表を例に、畳数別の目安を出しました。
冷房
| 畳数の目安 | 消費電力 | 1時間の電気代 |
|---|---|---|
| 6畳(2.2kW) | 635W | 約19.7円 |
| 10畳(2.8kW) | 850W | 約26.4円 |
| 14畳(4.0kW) | 1,430W | 約44.3円 |
| 18畳(5.6kW) | 2,170W | 約67.3円 |
暖房
| 畳数の目安 | 消費電力 | 1時間の電気代 |
|---|---|---|
| 6畳(2.2kW) | 470W | 約14.6円 |
| 10畳(2.8kW) | 930W | 約28.8円 |
| 14畳(4.0kW) | 1,480W | 約45.9円 |
| 18畳(5.6kW) | 2,020W | 約62.6円 |
消費電力は機種によって大きく違います。省エネ性能の高い機種は、同じ畳数でもこれより小さくなります。自分のエアコンの数字は、カタログ・取扱説明書・室内機の下側にあるラベルで確認できます。
この金額は「強めに運転しているとき」のもの
カタログに書かれている消費電力(定格消費電力)は、決められた条件で能力いっぱいに近い運転をしたときの数字です。実際のエアコンは、室温が設定温度に近づくと運転を弱めます。
仕様表には、消費電力の横にかっこ書きで「最小〜最大」が書かれています。上の6畳用の例では次のとおりです。
| 運転 | 最小〜最大 | 1時間の電気代 |
|---|---|---|
| 冷房 | 190〜820W | 5.9〜25.4円 |
| 暖房 | 160〜1,175W | 5.0〜36.4円 |
つけた直後や、外との温度差が大きいときは最大に近く、室温が安定すると最小に近くなります。そのため、「定格の消費電力 × 使った時間」で1か月分を計算すると、実際より高めの金額になります。
たとえば6畳用を冷房で1日8時間、30日使うと、定格で計算した電気代は 0.635kW × 8時間 × 30日 × 31円 = 約4,724円です。これは上限に近い見積もりで、実際にはこれより少なくなるのがふつうです。
方法2:期間消費電力量から、1年間の電気代を出す
1年間の電気代を知りたいときは、カタログの「期間消費電力量」を使うほうが実態に近くなります。これは、決められた条件で1年間使ったときの電力量の目安です。
1年間の電気代 = 期間消費電力量(kWh) × 1kWhあたりの単価
| 畳数の目安 | kWh | 1年間の電気代 |
|---|---|---|
| 6畳(2.2kW) | 717 | 22,227円 |
| 10畳(2.8kW) | 929 | 28,799円 |
| 14畳(4.0kW) | 1,544 | 47,864円 |
| 18畳(5.6kW) | 2,118 | 65,658円 |
表の「kWh」は期間消費電力量です。
期間消費電力量は、JIS(日本産業規格)で決められた次の条件で計算されています。
- 地域:東京
- 住宅:平均的な木造住宅(南向き)
- 設定温度:冷房27℃、暖房20℃
- 期間:冷房 5月23日〜10月4日、暖房 11月8日〜4月16日
- 使用時間:6時〜24時の18時間
この条件では、1年間の運転時間は合計5,310時間になります。6畳用の717kWhをこの時間で割ると、1時間あたり約0.135kW、電気代にして約4.2円です。定格で計算した約19.7円とは大きな差があり、長い時間で見るとエアコンは定格よりかなり少ない電力で動いていることがわかります。
寒い地域や、鉄筋コンクリートのマンション、在宅時間が短い家庭などでは、この条件と使い方が違うため、実際の電気代も変わります。機種を比べるときの共通のものさしとして使うのがおすすめです。
冷房と暖房、電気代が高いのはどちら?
1年を通して見ると、暖房のほうが電気代は高くなります。理由は2つあります。
- 外との温度差が大きい:夏は外が35℃で設定が27℃なら差は8℃ですが、冬は外が5℃で設定が20℃なら差は15℃です。温度差が大きいほど、エアコンは多くの電力を使います。
- 使う期間が長い:上の条件でも、冷房の期間は135日、暖房の期間は160日です。
暖房の消費電力の最大値が冷房より大きいのも、同じ理由です(6畳用の例で、冷房820W に対して暖房1,175W)。
電気代を抑える使い方
- 設定温度を見直す:環境省によると、冷房の設定温度を1℃高くすると約13%、暖房の設定温度を1℃低くすると約10%、消費電力を減らせます。
- 風量は「自動」にする:弱い風で長く運転するより、自動運転で早く設定温度に近づけるほうが、電力を使う時間が短くなります。
- フィルターを掃除する:ほこりで目詰まりすると、同じ温度にするのに余分な電力がかかります。2週間に1回が目安です。
- 短い外出ではこまめに消さない:エアコンは、つけた直後にいちばん多くの電力を使います。30分ほどの外出なら、つけたままのほうが電気代が少なくなることがあります。
- 空気を混ぜる:暖かい空気は上に、冷たい空気は下にたまります。扇風機やサーキュレーターで空気を動かすと、設定温度を控えめにしても快適に過ごせます。
買い替えると、どのくらい変わるか
エアコンは、古い機種と新しい機種で消費電力に差があります。買い替えを考えるときは、2台の期間消費電力量の差に単価を掛けると、1年間の電気代の差がわかります。
たとえば期間消費電力量が900kWhの古い機種から717kWhの機種に替えると、差は183kWhで、1年間に 183kWh × 31円 = 5,673円の差になります。
本体の価格差を何年で取り戻せるかは、「家電価格と電気代」で考え方を説明しています。電気代の計算の基本は「電気代の計算方法」をご覧ください。
まとめ
- エアコンの電気代は「消費電力(kW) × 時間 × 単価」で計算できる
- カタログの消費電力で計算した金額は、強めに運転しているときのもの。6畳用の冷房で1時間 約20円
- 実際は室温が安定すると電力が下がるので、1年間の電気代は期間消費電力量から計算するほうが近い
- 6畳用の例では、1年間で約22,000円、平均すると1時間あたり約4円
- 設定温度を1℃見直すと、消費電力を約10〜13%減らせる