住宅ローンの毎月の返済額はいくら?計算方法と金利・期間の影響
住宅ローンの毎月の返済額は、「借入額」「金利」「返済期間」の3つで決まります。3,000万円を35年、金利1.5%で借りると、毎月の返済額は約91,855円です。
- 借入額が増えると、返済額は同じ割合で増える(借入額が2倍なら返済額も2倍)
- 金利が0.5%上がると、3,000万円・35年で毎月およそ7,000〜8,000円増える
- 返済期間を短くすると、毎月の返済額は増えるが、利息の合計は減る
この記事では、毎月の返済額の出し方と、金利や期間が変わったときの影響を、計算例と早見表で説明します。返済方式は、住宅ローンで一般的な「元利均等返済」(毎月の返済額が一定)で計算しています。
毎月の返済額の計算式
元利均等返済の毎月の返済額は、次の式で計算します。
毎月の返済額 = 借入額 × 月利 ×(1+月利)^回数 ÷ {(1+月利)^回数 − 1}
- 月利 = 年利 ÷ 12(年1.5%なら 0.015 ÷ 12 = 0.00125)
- 回数 = 返済期間の月数(35年なら 420回)
- 「^」は累乗(同じ数を何回も掛けること)
手で計算するのは大変なので、計算ツールを使うのが確実です。
返済額の中身は、毎月変わっていく
毎月の返済額は一定ですが、その中の「利息」と「元金」の割合は変わっていきます。利息は、そのときのローン残高に月利を掛けた金額です。
3,000万円・金利1.5%・35年の1回目の返済では、利息は 3,000万円 × 0.00125 = 37,500円です。返済額91,855円のうち、元金の返済にあてられるのは残りの54,355円だけです。返済が進んで残高が減ると利息も減り、元金にあてられる分が増えていきます。
借入額・金利別の早見表(35年返済)
返済期間35年の、毎月の返済額です(単位:円)。金利0.5%の場合は、次の章の表に載せています。
| 借入額 | 1.0% | 1.5% | 2.0% |
|---|---|---|---|
| 2,000万 | 56,457 | 61,237 | 66,253 |
| 2,500万 | 70,571 | 76,546 | 82,816 |
| 3,000万 | 84,686 | 91,855 | 99,379 |
| 3,500万 | 98,800 | 107,165 | 115,942 |
| 4,000万 | 112,914 | 122,474 | 132,505 |
| 5,000万 | 141,143 | 153,092 | 165,631 |
100万円あたりの返済額を覚えておくと便利
返済額は借入額に比例するので、「100万円あたりの毎月の返済額」がわかれば、どんな借入額でも計算できます。下の表の単位は円です。
| 返済期間 | 1.0% | 1.5% | 2.0% |
|---|---|---|---|
| 25年 | 3,769 | 3,999 | 4,239 |
| 30年 | 3,216 | 3,451 | 3,696 |
| 35年 | 2,823 | 3,062 | 3,313 |
たとえば金利1.5%・35年で3,800万円を借りるなら、3,062円 × 38 = 約116,356円です(100万円あたりの金額を四捨五入しているため、実際の計算とは数円ずれます)。
金利が変わると、返済額はどう変わるか
3,000万円を35年で借りた場合の、金利ごとの比較です。
| 金利 | 毎月 | 総返済額 | 利息 |
|---|---|---|---|
| 0.5% | 77,876円 | 3,271万 | 271万 |
| 1.0% | 84,686円 | 3,557万 | 557万 |
| 1.5% | 91,855円 | 3,858万 | 858万 |
| 2.0% | 99,379円 | 4,174万 | 1,174万 |
| 2.5% | 107,249円 | 4,504万 | 1,504万 |
| 3.0% | 115,455円 | 4,849万 | 1,849万 |
金利が1.5%から2.0%に上がると、毎月の返済額は約7,500円、35年間の総返済額は約316万円増えます。わずか0.1%の違い(1.5%と1.6%)でも、毎月約1,500円、35年間で約62万円の差になります。
借入額が大きく、期間が長い住宅ローンでは、小さな金利差が大きな金額の差になります。金融機関を比べるときは、0.1%単位の違いにも注目する価値があります。
返済期間を変えると、どう変わるか
3,000万円を金利1.5%で借りた場合の、返済期間ごとの比較です。
| 期間 | 毎月 | 総返済額 | 利息 |
|---|---|---|---|
| 20年 | 144,764円 | 3,474万 | 474万 |
| 25年 | 119,981円 | 3,599万 | 599万 |
| 30年 | 103,536円 | 3,727万 | 727万 |
| 35年 | 91,855円 | 3,858万 | 858万 |
| 40年 | 83,152円 | 3,991万 | 991万 |
期間を35年から25年に短くすると、毎月の返済額は約28,000円増えますが、利息の合計は約259万円減ります。反対に、期間を長くすると毎月は楽になりますが、支払う利息は増えます。
毎月の返済に無理がない範囲で期間を決め、余裕ができたときに繰上げ返済をして期間を縮める、という考え方もあります。
年収から見た返済額の目安
年収に対する1年間の返済額の割合を「返済負担率」といいます。
返済負担率 = 1年間の返済額 ÷ 年収(額面)
無理なく返せる目安として、返済負担率は20〜25%以内がよく挙げられます。年収別の、毎月の返済額の目安です。右端は、返済負担率25%・金利1.5%・35年で借りられる金額の目安です。「20%」「25%」の列は毎月の返済額(円)です。
| 年収 | 20% | 25% | 借入額 |
|---|---|---|---|
| 400万 | 66,667 | 83,333 | 約2,720万 |
| 500万 | 83,333 | 104,167 | 約3,400万 |
| 600万 | 100,000 | 125,000 | 約4,080万 |
| 700万 | 116,667 | 145,833 | 約4,760万 |
| 800万 | 133,333 | 166,667 | 約5,440万 |
この表は計算上の目安です。実際に借りられる金額は、金融機関の審査で決まります。また、「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」は同じではありません。年収は額面で計算するので、手取りで見ると負担はもっと大きく感じます。教育費や車のローンなど、ほかの支出も合わせて考えてください。
住宅金融支援機構の「フラット35」では、すべての借入れを合わせた返済負担率の基準が、年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下と決められています。これは借りられる上限であって、おすすめの水準ではありません。
変動金利と固定金利
ここまでの計算は、返済が終わるまで金利が変わらない前提です。実際の住宅ローンには、大きく分けて2つのタイプがあります。
- 固定金利:借りたときの金利が、決められた期間(または最後まで)変わりません。返済額が確定するので計画を立てやすい一方、金利は変動金利より高めに設定されています。
- 変動金利:金利が半年ごとに見直されます。借りるときの金利は低めですが、将来金利が上がると返済額も増えます。
変動金利で借りる場合は、「金利が1%上がったら毎月いくら増えるか」を先に計算しておくと安心です。上の表を使うと、3,000万円・35年なら、1.0%から2.0%への上昇で毎月約14,700円増えることがわかります。
返済方式の違い
住宅ローンの返済方式には、この記事で説明した「元利均等返済」のほかに、毎月の元金の返済額が一定の「元金均等返済」があります。2つの違いと計算例は「元利均等返済と元金均等返済の違い」で説明しています。
無料の計算ツールローンシミュレーション借入額・金利・返済期間・返済方式を入れると、毎月の返済額、総返済額、利息の合計、年ごとの残高を計算できます。使ってみる ›まとめ
- 毎月の返済額は、借入額・金利・返済期間の3つで決まる
- 3,000万円・35年の場合、金利1.5%で毎月約9.2万円、2.0%で約9.9万円
- 金利0.1%の差でも、35年間では約62万円の差になる
- 期間を短くすると毎月の返済は増えるが、利息の合計は減る
- 返済負担率は20〜25%以内が目安。借りられる金額と、無理なく返せる金額は別に考える