繰上げ返済の効果|期間短縮型と返済額軽減型の違いを計算例で比較

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繰上げ返済は、毎月の返済とは別に、まとまったお金を返して元金を減らすことです。返したお金はすべて元金にあてられるので、その元金にかかるはずだった利息がなくなります。

  • 期間短縮型:毎月の返済額はそのままで、返済が早く終わる。利息が大きく減る
  • 返済額軽減型:返済の期間はそのままで、毎月の返済額が減る。利息の減り方は小さい
  • 同じ金額なら、早い時期に返すほど、金利が高いほど、利息は大きく減る

この記事では、次のローンを例に計算します。

  • 借入額3,000万円、金利1.5%(全期間固定)、返済期間35年、元利均等返済
  • 毎月の返済額:91,855円
  • 利息の総額:約858万円

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2つの方法の違い

期間短縮型

毎月の返済額は変えずに、返済の期間を短くする方法です。繰上げ返済した元金の分だけ、あとの返済がなくなります。

返済額軽減型

返済の期間は変えずに、毎月の返済額を減らす方法です。減った元金で、残りの期間の返済額を計算し直します。

期間短縮型の効果

返済を始めて5年後(残高は約2,662万円)に繰上げ返済した場合です。

繰上げ額短くなる期間減る利息
100万円1年4か月約55万円
300万円4年1か月約156万円
500万円6年9か月約245万円

100万円を返すと、返済が1年4か月早く終わり、利息が約55万円減ります。毎月の返済額は91,855円のままです。

返済額軽減型の効果

同じく5年後に繰上げ返済した場合です。

繰上げ額毎月の返済額減る利息
100万円88,404円約24万円
300万円81,502円約73万円
500万円74,599円約121万円

100万円を返すと、毎月の返済額が3,451円減って88,404円になります。返済が終わる時期は変わりません。減る利息は約24万円で、期間短縮型の半分以下です。

なぜ期間短縮型のほうが利息が減るのか

返済額軽減型では、繰上げ返済のあとも、同じ期間をかけてゆっくり返していきます。毎月の返済額が減った分だけ元金の減り方が遅くなり、その間の利息がかかり続けます。

期間短縮型では、毎月の返済額を保ったまま返すので、元金が早く減り、利息のかかる期間そのものが短くなります。

利息を減らすことだけを考えるなら、期間短縮型が有利です。

早い時期ほど効果が大きい

100万円を期間短縮型で繰上げ返済した場合の、時期による違いです。

時期短くなる期間減る利息
5年後1年4か月約55万円
10年後1年3か月約44万円
20年後1年1か月約24万円

同じ100万円でも、5年後に返すのと20年後に返すのとでは、減る利息が2倍以上違います。早く返すほど、その元金に利息がかかるはずだった期間が長いからです。

金利が高いほど効果が大きい

5年後に100万円を期間短縮型で繰上げ返済した場合の、金利による違いです。借入額と期間は同じです。

金利短くなる期間減る利息
1.0%1年3か月約34万円
1.5%1年4か月約55万円
2.0%1年6か月約80万円

変動金利のローンで金利が上がったときは、繰上げ返済の効果も大きくなります。

どちらを選ぶか

  • 期間短縮型が向いている場合:利息をできるだけ減らしたい。定年までに返済を終えたい。今の毎月の返済額に無理がない。
  • 返済額軽減型が向いている場合:教育費が増える、収入が減るなど、これからの家計に不安がある。毎月の負担を軽くしておきたい。

期間短縮型で短くした期間は、あとから元に戻せないのがふつうです。毎月の返済額に余裕がないときは、返済額軽減型を選ぶか、繰上げ返済そのものを見送ります。

繰上げ返済の前に確認すること

手元のお金を残す

繰上げ返済に使ったお金は、手元に戻せません。病気や失業、家の修理などに備えて、生活費の数か月分は残しておきます。教育費や車の買い替えなど、数年以内に使う予定のお金も、繰上げ返済には回さないようにします。

手数料

繰上げ返済の手数料は、金融機関や手続きの方法によって違います。インターネットでの手続きは無料でも、窓口では手数料がかかることがあります。固定金利の期間中は手数料が高くなる金融機関もあります。

住宅ローン控除への影響

住宅ローン控除を受けている間は、年末のローン残高をもとに控除額が決まります。繰上げ返済で残高が減ると、控除額も減ることがあります。

また、期間短縮型で繰上げ返済をした結果、最初の返済から最後の返済までの期間が10年未満になると、住宅ローン控除が受けられなくなります。

繰上げ返済前の返済額はツールで計算できます

無料の計算ツールローンシミュレーション借入額・金利・返済期間・返済方式を入れると、毎月の返済額、総返済額、利息の合計、年ごとの残高を計算できます。使ってみる ›

まとめ

  • 繰上げ返済したお金はすべて元金にあてられ、その分の利息がなくなります。
  • 期間短縮型は利息が大きく減ります。返済額軽減型は毎月の負担が軽くなります。
  • 3,000万円・金利1.5%・35年のローンで5年後に100万円を返すと、期間短縮型で約55万円、返済額軽減型で約24万円の利息が減ります。
  • 早い時期ほど、金利が高いほど、効果は大きくなります。
  • 手元のお金、手数料、住宅ローン控除への影響を確認してから決めます。

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