偏差値の求め方|計算式と偏差値60・70は上位何%か
偏差値は、テストを受けた人全体の中で、自分がどのあたりの位置にいるかを表す数字です。平均点をとると偏差値は50になり、平均より上なら50より大きく、下なら50より小さくなります。
- 偏差値 =(得点 − 平均点)÷ 標準偏差 × 10 + 50
- 例:得点72点、平均点60点、標準偏差12点なら、(72 − 60)÷ 12 × 10 + 50 = 偏差値60
- 得点の分布が山の形(正規分布)のとき、偏差値60は上位約16%、偏差値70は上位約2.3%
この記事では、偏差値の計算式と計算例、標準偏差の出し方、偏差値と順位の関係を説明します。
無料の計算ツール偏差値計算教科ごとの得点と平均点を入れると、その場で偏差値を計算できます。標準偏差がわからなくても目安を出せます。使ってみる ›偏差値とは
テストの点数は、テストごとに平均点も点数の広がり方もちがいます。70点が高いのか低いのかは、点数だけではわかりません。
偏差値は、どのテストの結果も「平均が50、標準偏差が10」になるように直した数字です。平均点と同じなら50、平均点より標準偏差1つぶん高ければ60、2つぶん高ければ70になります。こうすると、平均点や難しさがちがうテストでも、集団の中での位置をくらべやすくなります。
偏差値の計算式
偏差値 =(得点 − 平均点)÷ 標準偏差 × 10 + 50
計算の順番は、次のとおりです。
- 得点から平均点を引く(平均点との差)
- その差を標準偏差で割る(差が標準偏差の何倍かを出す)
- 10を掛けて、50を足す
計算例
平均点60点、標準偏差12点のテストで計算します。
- 得点72点:(72 − 60)÷ 12 × 10 + 50 = 60
- 得点60点:(60 − 60)÷ 12 × 10 + 50 = 50
- 得点45点:(45 − 60)÷ 12 × 10 + 50 = 37.5
平均点より低い点数のときは、「得点 − 平均点」がマイナスになるので、偏差値は50より小さくなります。
標準偏差とは
標準偏差は、得点のばらつきの大きさを表す数字です。みんなの点数が平均点の近くに集まっているテストでは小さく、点数の差が大きいテストでは大きくなります。
標準偏差の出し方
- それぞれの得点から平均点を引く
- その差を2乗する
- 2乗した値を全員分足して、人数で割る(これを「分散」といいます)
- 分散の平方根(ルート)をとる
5人の得点が 55点・60点・65点・70点・80点の場合で計算します。平均点は 66点です。
| 得点 | 平均との差 | 差の2乗 | 偏差値 |
|---|---|---|---|
| 55点 | −11 | 121 | 37.2 |
| 60点 | −6 | 36 | 43.0 |
| 65点 | −1 | 1 | 48.8 |
| 70点 | +4 | 16 | 54.6 |
| 80点 | +14 | 196 | 66.3 |
差の2乗の合計は 370 です。これを5人で割ると分散は 74、その平方根をとると、標準偏差は約8.6点になります。
模試の成績表には、平均点といっしょに標準偏差が書かれていることがあります。その場合は、自分で計算する必要はありません。
同じ点数でも、偏差値は変わる
偏差値は、平均点と標準偏差によって決まります。同じ80点でも、テストによって偏差値は変わります。
| 得点 | 平均点 | 標準偏差 | 偏差値 |
|---|---|---|---|
| 80点 | 60点 | 20点 | 60 |
| 80点 | 60点 | 10点 | 70 |
| 80点 | 70点 | 10点 | 60 |
平均点が低いテストほど、また、点数の差がつきにくい(標準偏差が小さい)テストほど、同じ点数でも偏差値は高くなります。
偏差値60・70は上位何%か
得点の分布が、平均点のあたりに人が多く、離れるほど少なくなる山の形(正規分布)になっているとき、偏差値と順位にはおよそ次の関係があります。
| 偏差値 | 上からの位置 | 何人に1人か |
|---|---|---|
| 80 | 上位 約0.13% | 約741人に1人 |
| 75 | 上位 約0.6% | 約161人に1人 |
| 70 | 上位 約2.3% | 約44人に1人 |
| 65 | 上位 約6.7% | 約15人に1人 |
| 60 | 上位 約15.9% | 約6人に1人 |
| 55 | 上位 約30.9% | 約3人に1人 |
| 50 | 上位 50% | 2人に1人 |
| 45 | 上位 約69.1% | — |
| 40 | 上位 約84.1% | — |
| 30 | 上位 約97.7% | — |
- 偏差値60:上位約16%。100人が受けたテストなら16位くらい
- 偏差値70:上位約2.3%。100人なら2〜3位、1,000人なら23位くらい
- 偏差値40〜60:全体の約68%の人が、この範囲に入る
- 偏差値30〜70:全体の約95%の人が、この範囲に入る
この表は、分布がきれいな山の形のときの目安です。満点に近い人が多いテストや、点数が2つの山に分かれるテストでは、実際の順位とずれます。
偏差値から、必要な得点を逆算する
「偏差値65をとるには何点必要か」を知りたいときは、計算式を逆にします。
得点 = 平均点 +(偏差値 − 50)÷ 10 × 標準偏差
平均点60点、標準偏差12点のテストの場合は、次のようになります。
- 偏差値55に必要な得点:60 +(55 − 50)÷ 10 × 12 = 66点
- 偏差値65に必要な得点:60 +(65 − 50)÷ 10 × 12 = 78点
- 偏差値70に必要な得点:60 +(70 − 50)÷ 10 × 12 = 84点
偏差値を5上げるには、標準偏差の半分(この例では6点)だけ、点数を上げる必要があります。
標準偏差がわからないとき
学校の定期テストでは、平均点は発表されても、標準偏差は発表されないことがよくあります。標準偏差がないと、正確な偏差値は計算できません。
その場合は、標準偏差をおおよその数字で見積もって、目安を出す方法があります。当サイトの偏差値計算ツールでは、標準偏差がわからないとき、満点の15%(100点満点なら15点)を標準偏差として計算します。
- 例:100点満点で得点80点、平均点60点の場合:(80 − 60)÷ 15 × 10 + 50 = 約63.3
実際のテストの標準偏差は、これより大きいことも小さいこともあります。この方法で出した偏差値は、目安として見てください。
5教科の合計の偏差値
5教科の合計の偏差値は、合計点・合計点の平均点・合計点の標準偏差を使って、同じ式で計算します。
各教科の偏差値を足して5で割った数は、合計の偏差値とはふつう一致しません。合計点の標準偏差が、各教科の標準偏差を足した数にはならないためです。合計の偏差値を知りたいときは、合計点の平均点と標準偏差を使います。
偏差値を見るときの注意
- 受けた人の集まりによって変わる:同じ学力でも、受験者のレベルが高い模試では偏差値は低く出ます。ちがう模試の偏差値は、そのままくらべることができません。
- 人数が少ないと目安からずれやすい:クラスの小テストのように人数が少ないと、上の表の順位の目安とのずれが大きくなります。
- 100を超えることも、0を下回ることもある:ほとんどの人が低い点のテストで1人だけ高得点をとると、計算上は偏差値が100を超えることがあります。逆に、0より小さくなることもあります。
まとめ
- 偏差値は「(得点 − 平均点)÷ 標準偏差 × 10 + 50」で求める
- 平均点と同じなら50。平均点より標準偏差1つぶん高いと60、2つぶん高いと70
- 分布が山の形のとき、偏差値60は上位約16%、偏差値70は上位約2.3%
- 必要な得点は「平均点 +(偏差値 − 50)÷ 10 × 標準偏差」で逆算できる
割合の計算(上位◯%は何人か、など)には、パーセント計算が使えます。