年末調整の「所得金額」の計算のしかた
収入金額と所得金額の違い
年末調整の申告書には、「収入金額」と「所得金額」を書く欄があります。この2つは別の金額です。
- 収入金額:会社から受け取る給与とボーナスの、1年分の合計です。税金や社会保険料が引かれる前の金額で、源泉徴収票では「支払金額」にあたります。
- 所得金額:収入金額から「給与所得控除」を引いた金額です。給与の場合は、収入金額に応じて下の表で求めます。
このツールは、収入金額を入れると所得金額を計算します。計算した金額は、「給与所得者の基礎控除申告書」などに書くときに使えます。
給与所得の金額の表(令和8年分)
給与の収入金額がどの行にあたるかを見て、右の式で求めます。
| 給与の収入金額 | 給与所得の金額 |
|---|---|
| 1円〜740,999円 | 0円 |
| 741,000円〜2,190,999円 | 収入金額 − 740,000円 |
| 2,191,000円〜2,192,999円 | 1,451,000円 |
| 2,193,000円〜2,195,999円 | 1,453,000円 |
| 2,196,000円〜2,199,999円 | 1,456,000円 |
| 2,200,000円〜3,599,999円 | 収入金額 ÷ 4(千円未満切捨て)= B B × 2.8 − 80,000円 |
| 3,600,000円〜6,599,999円 | 収入金額 ÷ 4(千円未満切捨て)= B B × 3.2 − 440,000円 |
| 6,600,000円〜8,499,999円 | 収入金額 × 0.9 − 1,100,000円 |
| 8,500,000円〜 | 収入金額 − 1,950,000円 |
- 収入金額が660万円未満のときは、収入金額を4で割って千円未満を切り捨てた金額(B)を使います。そのため、収入金額が少し違っても、所得金額が同じになることがあります。
- 収入金額が660万円以上のときは、計算した金額の1円未満を切り捨てます。
- 収入金額が74万1,000円未満なら、給与所得の金額は0円です。
計算例
- 収入金額 150万円:1,500,000円 − 740,000円 = 760,000円
- 収入金額 300万円:3,000,000円 ÷ 4 = 750,000円、750,000円 × 2.8 − 80,000円 = 2,020,000円
- 収入金額 456万7,000円:4,567,000円 ÷ 4 = 1,141,750円 → 千円未満を切り捨てて 1,141,000円、1,141,000円 × 3.2 − 440,000円 = 3,211,200円
- 収入金額 700万円:7,000,000円 × 0.9 − 1,100,000円 = 5,200,000円(1円未満は切り捨て)
- 収入金額 900万円:9,000,000円 − 1,950,000円 = 7,050,000円
収入金額ごとの早見表(給与だけの場合)
| 収入金額 | 所得金額 | 基礎控除の額 |
|---|---|---|
| 100万円 | 26万円 | 104万円 |
| 130万円 | 56万円 | 104万円 |
| 150万円 | 76万円 | 104万円 |
| 178万円 | 104万円 | 104万円 |
| 200万円 | 126万円 | 104万円 |
| 250万円 | 167万円 | 104万円 |
| 300万円 | 202万円 | 104万円 |
| 400万円 | 276万円 | 104万円 |
| 500万円 | 356万円 | 104万円 |
| 600万円 | 436万円 | 104万円 |
| 700万円 | 520万円 | 67万円 |
| 800万円 | 610万円 | 67万円 |
| 1,000万円 | 805万円 | 62万円 |
給与のほかに所得がなく、所得金額調整控除も受けない場合の金額です。
合計所得金額の見積額と、基礎控除の額
「合計所得金額の見積額」は、給与所得の金額に、給与以外の所得を足した金額です。給与だけの人は、給与所得の金額がそのまま合計所得金額になります。基礎控除の額は、この合計所得金額で決まります。
| 合計所得金額 | 基礎控除の額 |
|---|---|
| 489万円以下 | 104万円 |
| 489万円超 655万円以下 | 67万円 |
| 655万円超 2,350万円以下 | 62万円 |
| 2,350万円超 2,400万円以下 | 48万円 |
| 2,400万円超 2,450万円以下 | 32万円 |
| 2,450万円超 2,500万円以下 | 16万円 |
| 2,500万円超 | 0円 |
令和8年分と令和9年分の金額です。
令和7年分との違い
令和8年分は、給与所得控除と基礎控除の金額が、令和7年分から変わっています。去年の表や、去年書いた申告書の金額をそのまま使うと、所得金額や基礎控除の額がずれます。
| 令和7年分 | 令和8年分 | |
|---|---|---|
| 給与所得控除の最低額 | 65万円(収入金額190万円まで) | 74万円(収入金額220万円まで) |
| 基礎控除(合計所得金額132万円以下) | 95万円 | 104万円 |
| 基礎控除(132万円超 336万円以下) | 88万円 | 104万円 |
| 基礎控除(336万円超 489万円以下) | 68万円 | 104万円 |
| 基礎控除(489万円超 655万円以下) | 63万円 | 67万円 |
| 基礎控除(655万円超 2,350万円以下) | 58万円 | 62万円 |
収入金額が220万円以上660万円未満の人は、給与所得の金額の式は令和7年分と同じです。
所得金額調整控除
給与の収入金額が850万円を超えていて、次のどれかにあてはまる人は、給与所得の金額からさらに「所得金額調整控除」を引きます。
- 本人が特別障害者である
- 23歳未満の扶養親族がいる
- 特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族がいる
所得金額調整控除 =(給与の収入金額 − 850万円)× 10%
収入金額が1,000万円を超えるときは、1,000万円として計算します(控除は最大15万円)。1円未満は切り上げます。収入金額900万円なら、(900万円 − 850万円)× 10% = 5万円です。
申告書に書くときの注意
- 申告書を出す時点では、12月の給与や冬のボーナスがまだ決まっていないことがあります。その場合は、見込みの金額で1年分を計算します。
- 2か所以上から給与を受け取っている人は、すべての給与を合計した収入金額で計算します。
- 通勤手当のうち非課税になる分は、収入金額に含めません。
- 配偶者や扶養親族に給与収入がある場合も、その人の所得金額は同じ表で求められます。
このツールで計算していないもの
- 特定支出控除を受ける場合
- 給与と公的年金の両方がある人の所得金額調整控除
- 配偶者控除や扶養控除の額、申告書の「区分」の判定
- 給与以外の所得の計算(事業、不動産、年金などの所得金額は、それぞれの決まりで計算した金額を入れてください)
この計算は、国税庁が公表している令和8年分の年末調整の資料(給与所得者の基礎控除申告書の記載例、タックスアンサー No.1410・No.1199・No.1411)をもとにしています。実際の申告で迷うときは、勤め先の担当者や税務署に確かめてください。
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